金光上人絵巻

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※巻物断片より、文字のみ以下に記載

するも家臣関重太夫殿に
制められ落忍ぶ。身を僧
家に變じて重太夫は若君
白龍を背に浮草の如く
乳乞ひに旅を流浪せり。六月
二十五日、重太夫は石垣の里に
忍びて乳乞ふ人聞きに、当
道及麿、石垣觀音寺にて
子授けの願をせしむを認め、
今こそ討ち取らむ好機なり
と密かに境内に忍びて白龍

(※以下断裂)

誕生
平小路式部
白龍丸

當道方子の方御影図
現若丸

長安寺国平之図
平小路良子式部之図
當道朝臣及麿之図

不知、父子相討合ひ、自ら国平死す
現若丸
國平

平小路式部、長安寺国平、関重太夫、當道方子、現若丸
亡霊に現若丸の苦脳

比叡山に無常なる諸行を解脱し實相の生命を求めて
圓證

金光
輝金
勅願所
石垣觀音寺造営の巧に依り帝より荒馬輝金を賜ふ

関白基通
金光
勅願道場別當を賜る

女人なりせば、僧侶なりせば
小夜姫
圓證

妙姫
圓證
戀は迷ひなり、愛は悟りなり

法住寺殿の法論
大僧正明雲、天台坐主
天日無二、佛法亦一也。
諸宗一如、爭不可。
出日輪消星如也。
勅願寺別當、圓證

法住寺殿
勅願時別当職權大僧都補金光沙門圓證阿闍梨
應永元年、念西書

金光房源空の門下に入る
源空

金光房奥州初旅
應永元年、念西書

東日流に於て巡脚せる金光房
應永元年、西念書

願所奥州皆淨土化縁
金光

東日流布教難遇
荒吐更光丸
金光
夷人酋長更光丸に病捨盛の白骨埋葬を説けども

金光房、石垣に拓田す
無くもの地にも
發願の種萌けば
本願芽生えて
往生の稔は豊になりるらん

奥州にて吉水の師
源空流罪を知りて
南海に追ふ金光房
應永元年、西念書

金光
師の法難を救はん

末法念佛獨明抄の論に、金光房、聖光に激しく対論す。
金光
聖光

金光房、阿弥陀佛の御告げを聞く
吐血病に床し、建保五年三月二十五日、奥州東日流行丘に入寂。

源智
善信
安樂
源空
蓮生
住蓮
證空
聖光



…忍玄
七衛門
阿波之介
耶世

(※以下断裂)