天内氏秘洞関係

挙兵御用金之事

石塔山

魔神山洞不開窟に藏する金板・砂金は如何なる刻にも費するべからず。
若し犯す者は天誅あるべし。左図を要して支柱に用心し、朝敵挙動に要する時に持出し、天誅に用ふはよしとする。

文明十二年左衛門尉封

元禄元年八月一日
江良五兵衛書

梵珠系、紅石沢、原子、応永年間造窟、應身院
笹山系、清水沢、石化、天正年間造窟、報身院
魔神系、水沢、不動、飛鳥川、大宝年間造窟、法身院

此之図は一族秘藏書にて他言他眼に布すべからず。

天文二年魔神山秘封奉行
天坂左衛門尉忠親花押

砂金及び金板は文明十二年天眞名井宮行幸道中、近江国三井寺法主覚圓□阿闍梨より献ぜられし御□なり。奥州東日流に挙兵ならず入寂せる親王の御遺憤を継が□七生八起に及ぶ□□幕政を破り皇政に復し国家安康せん。

壷化山、石化山、石塔山、□□□

元禄七年八月二日
江良五兵衛書

壼化川、笹山、鬼庭沈、魔神山

元禄十年二月四日
江良五兵衛書

役小角御遺品多く失ふに付、大光院正覚房是を永存せんとして、魔神山法藏洞に秘藏するを更に清の原湲に再葬す。

鬼庭山、役小角火中往生地、清の原、石塔、石棺三尺─六尺

必ずや訊ね堀る不可。
江良五兵衛述